米を炊き上げるまで

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貯米

鮮度を保つには

長期間の買い置きは避け、冷暗所で保管。直射日光には当てない。古い米から残さず、早めに使い切ること。

品質管理上の注意点

1、水のかかる所に置くと、米に吸着するので、置かないようにする。

2、臭いの強い所に置くと、米に吸着するので、置かないようにする。

3、冷蔵庫の前に置くと、米が乾燥するので、必ず密封する。

4、室内温度が40℃以上の所に置くと、米粒のヒビ割れの原因となり、乾燥して水分の減少にもなる

洗米

精米品質のグレードの高い米

少量炊飯では

予め水を貯めておく。→米を静かに浸し、手で2~3回攪拌し、30秒以内に水をきる。→水切り後、手のひらでかき混ぜ揉む。一周を30秒以内で行う。→ボールの上から水を懸けながら米を3回攪拌し、水きり。→30秒以内にこの行為を2回行う。→炊飯釜に移す。

一般的に、過程でのお米研ぎは研ぎすぎです。水が透明になるまで研ぐ人もいますが、お米を研いだ時の白濁した水にはデンプンが溶け出ています。汚れではありません。透明になるまで研ぐと、デンプンが抜けてしまい、旨みも失われてしまいます。

大量炊飯では

手洗いを行う場合は、2升(2.8kg)までが限界。洗米作業で時間がかかりすぎると、糠臭や砕米の増大になりやすい。

無洗米の場合

少量炊飯では

洗うのは不要。または軽くすすぐ程度。

大量炊飯では

1、精米白度43±0.5%の米:浸す→水きり→攪拌。

2、精米白度47±1%の米:すすぐ→浸す→水きり。

浸漬

柔らかい米

柔らかい米とは、新米、早場米、粘りのある米、未熟粒、過乾燥ぎみの米等を指す。短めの時間で十分に吸水している。

硬い米

古米化した米、古古米、天日乾燥の米、充実した良質米、有機栽培米、カルゲン米等は、粒張りも良く糠層も多いため吸水速度は遅くなる。

水きり

侵漬によって抽出される不純物の除去のため必要である。不純物とは糠臭などで、食物では亜硝酸やアク等を云う。これらは、精米後に酸化が進んでいて、新米以外はご飯を不味くする要因になっている。

家庭用等の少量炊飯では殆ど行われていないようですが、実行すると美味しさが増す。

加水

ご飯は、清水で炊くほど米本来の味を引き出すことができる。とくに、甘みと食感があり、水っぽくない。また、強い火力で炊くほど、炊飯水の優位差がわかる。硬度の低い水(軟水)ほど米に入る浸透力も高く、炊き上がりも良い。

加水の方法

少量炊飯では

生米重量の1.3倍~1.45倍が目安。

釜への充填

浸漬米の硬度は、生米の1/10~1/20に落ちている。

米の充填:水→米→ならす→蓋締め。

加熱(炊く)

炊飯釜での加熱

釜内の水分の蒸気発生で米を立てる工程「煮る」。蒸気の発生で出来たカニ穴でご飯粒が膨潤する工程「蒸す」。飽和水蒸気が限界に達して過加熱蒸気となり、余分な水分を飛ばす「焼く」の工程を経るもので、釜内の熱伝導の対流と輻射熱による複合加熱を行う。電気釜・IH電磁炊飯器・ガス式炊飯釜・立体炊飯器などがこの方法である。

むらし(うまし)

加熱終了後の炊飯釜内のご飯粒の膨潤率と、米粒中の水分を均等に行き渡らせること。

また、釜内全体の炊きムラを解消するたるに、緩やかに95℃までに下げることを「むらし・うまし」と云う。炊飯後の温度管理は、美味しさ(うまし)を左右する。むらし時間を取らないと、冷めたら芯の硬いご飯になる。逆にむらしオーバーの場合は、柔らかくダンゴ状になり、よくほぐれない。

ほぐし

ほぐしのタイミングを逸すると、「釜返り」「生戻り」と云い不必要な水分が蒸気から水滴になり、ご飯粒の表面澱粉を崩し糊にしてしまう。しかも、食感を落とす。「ほぐし」とは、水蒸気の発生している95℃前後のときには、ご飯粒に圧力や負荷を掛けずとも自然にほぐれる。ほぐれることで、ご飯粒表面の湯気も飛散する。

水蒸気が飛散することで、ご飯粒表面が冷やされ、収縮して老化現象を起こし、保水膜が皮膚の代わりとなり、旨みも増して、食感となる。芯熱60℃以上の高温のご飯の場合、ほぐしは大切な要素となる。

ほぐし操作の方法

2本のシャモジを使い、釜底まで垂直に差り込み、少し傾けてご飯を軽く持ち上げ、天地を変えてほぐす。
稲

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